クリーニング店に向けた新事業を展開「クリーニング専用 ムシューダ防虫カバー」を新発売

エステー株式会社は、衣類にかぶせるだけで防虫する一般家庭向けの「ムシューダ 防虫カバー」をクリーニング店で活用できる仕様で新たに開発し、「クリーニング専用 ムシューダ防虫カバー」の製品名で3アイテムをラインナップし、全国のクリーニング店に向けて8月5日から販売する新規事業を開始します。

クリーニング店では運搬時の汚れを防ぐ目的で、一般的にスーツやコートなどのクリーニング済み衣類にポリ包装カバーをかぶせて利用者に返却しますが、スチームアイロンの湿気を含んでいることがあり、カビやシミの原因になるため、収納時はカバーを外す必要があります。このポリ包装カバーから1年間防虫効果のある「クリーニング専用 ムシューダ防虫カバー」に替えて提供することで、利用者は店で受け取った衣類をそのままクローゼット等に収納できる利便性があります。
一方で、クリーニング店においては、付加価値としてワンランク上のサービスを利用者に提供することで、売り上げ増にもつながるメリットなどがあります。
「クリーニング専用 ムシューダ防虫カバー」は、立体包装機で使用できる250m巻き「ロールタイプ」と25枚のセットで、1枚ずつ使用できる長さ100cmの「カレンダータイプ スーツ用」と長さ130cmの「カレンダータイプ コート用」をラインナップします。
これにより3年後には、全国のクリーニング店約9万店のうち配荷率10％(9,000店)、売上目標として年間2.4億円を目指します。なお、店頭における「クリーニング専用 ムシューダ防虫カバー」の実勢価格は、クリーニング店にもよりますが、1枚当たり200円から300円程度が見込まれています。
店頭においては、ポスターの掲示やのぼりなどを設置して利用者への周知を図ります。

クリーニング専用防虫カバー開発の背景には、現代における収納形態の変化があります。これまで保有率が高かった洋服ダンスや衣装ケースが縮小している一方、2018年におけるクローゼットの保有率は71.8％、ウォークインクローゼットは31.1％となり、年々伸長しています(エステー調べ)。
こうした収納スペースの大型化により、衣類は畳む収納から広い空間での吊り下げ収納へと変わってきています。この結果、シーズンオフとオンの衣類を一緒に収納したり、年中吊るしっぱなしの状態となるため、出し入れによりホコリが舞ったり、色あせなども気になってきます。これらの弊害に対し、「ムシューダ 防虫カバー」を使うことで衣類害虫やホコリを次のシーズンまで防ぎながら保管することができるようになります。さらに、UVカット加工の特殊フィルムのため色あせも防げます。
エステーでは既に一般家庭向けに「ムシューダ防虫カバー 1年間有効」の「スーツ・ジャケット用(4枚入／8枚入)」と「コート・ワンピース用(3枚入／6枚入)」、さらに複数の衣類を一つのカバーにまとめられる「ムシューダ まとめてカバー」をラインナップしていますが、新たにクリーニング店で活用することにより、消費者へのアプローチ増を図り、さらなる市場拡大を目指しています。

エステーは2015年5月に、全国クリーニング生活衛生同業組合連合会(以下、全ク連)の推奨防虫剤として、「ムシューダ」が認定されました。さらに、全ク連とパートナーシップを結び、「しまう前のクリーニング」、「しまう時のムシューダ」、と2ステップで衣類を長持ちさせることを訴求する啓発ポスター（写真下）や小冊子を共同で制作、全ク連加盟のクリーニング店に配布することで、正しい衣類収納を消費者への啓発する取り組みを行ってきました。
新たに「クリーニング専用 ムシューダ防虫カバー」販売により、クリーニング店の利用者に向けて、衣替え時の適切な衣類の手入れについて訴求し、両業界の活性化につなげていきたい考えです。

【参考】 ★全国クリーニング生活衛生同業組合連合会
全ク連は、厚生労働省の所管する「生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律」に基づき、1958年(昭和33年)に設立されました。クリーニング業界唯一の法定団体として、国民の生活衛生向上、消費者保護(利用者擁護)等について、業界全体の指導に当たっています。また、都道府県ごとにクリーニング生活衛生同業組合が組織されています。
●所在地：東京都新宿区若葉1-5　全国クリーニング会館
●会　長：小池広昭