メッセージ

「言った事を成す」組織へ

2021年3月期(当期)のふりかえり

当期は経営方針「ブランド価値経営」のもと、第2次中期経営計画「成長の種まきから育成へ」の最終年度として、引き続き売上高と利益の伸長に注力してまいりました。そうした中、当期は新型コロナウイルス感染症の拡大により、巣ごもりや内食などの需要と衛生意識の高まりからすべてのカテゴリーが伸長した結果、売上高は496億円(前期比4.5%増)となりました。
カテゴリー別に見ますと、エアケアは「消臭力」Premium Aromaなどの高単価・高付加価値品が堅調だったなか、内食需要の高まりから「脱臭炭」が好調に推移し、新製品の「消臭力」DEOXなども寄与した結果、売上高は213億円(同1.3%増)となりました。
衣類ケアは、2020年春シーズンは巣ごもりの影響で衣替え需要が拡大したことにより防虫剤が伸長し、新製品の「ムシューダ」ダニよけも寄与した結果、売上高は94億円(同1.7%増)となりました。
サーモケアは、当シーズンは年末年始の寒波の影響によりカイロの需要が拡大し、売上高は44億円(同3.8%増)となりました。
ハンドケアは、国内、海外ともに新型コロナウイルス感染症による衛生意識の高まりから手袋の需要が拡大し、売上高は69億円(同20.2%増)となりました。
湿気ケアは、高付加価値品へのシフトを進め、備長炭ドライペットシリーズが好調に推移したことにより、売上高は33億円(同2.0%増)となりました。
ホームケアは、巣ごもりや内食関連の製品である「米唐番」「洗浄力」洗たく槽クリーナーなどが好調、B2Bでは衛生関連製品の「Dr. CLEAN+」が寄与した結果、売上高は40億円(同7.9%増)となりました。
また利益面では、手袋の原価高騰やマーケティング費用の増加はあったものの、高付加価値品の販売数量が増加したことなどにより、営業利益39億円(同16.9%増)、経常利益37億円(同11.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益25億円(同11.7%増)の増収増益となり、売上高・利益ともに最高値を更新することができました。
第2次中期経営計画及び当期の総括としては、新型コロナウイルス感染症の影響により増収増益とはなりましたが、決して満足な結果とは言えません。経営戦略の“既存事業シェア No.1・利益最大化”“新分野・隣接カテゴリー参入”“サーモケアを成長牽引事業へ”“海外は「戦略エリア×特定事業」に集中”“売上1,000億円前提の経営基盤への脱皮”の5つは、すべて道半ばです。

2022年3月期(今期)の取り組み

今期は、第3次中期経営計画の初年度にあたり、新しい3か年の達成したい姿を実現するための大切な基盤づくりの1年と位置付けています。これまでの成長の方向性に変更はありません。今期は、“「言った事を成す」組織へ”を掲げ、次の5つの重点ポイントについて取り組んでまいります。

【「言った事を成す」組織へ】

  • ①既存事業収益構造の盤石化
  • ②成長エンジンへのリソース強化
  • ③新分野・新市場への参入・育成
  • ④DXとESG経営で経営基盤の強化
  • ⑤組織能力の向上

①“既存事業収益構造の盤石化”は、エアケアと衣類ケアの2つの主力事業で市場シェアNo.1・利益最大化を進めます。まず、エアケアでは、エリアマーケティングの強化でシェア拡大を図るとともに、「消臭力」Premium Aromaや「消臭力」DEOXなどの高付加価値品を育成していきます。一方、衣類ケアでは、防虫剤の隣接カテゴリーであるダニよけ剤市場にムシューダブランドを展開させます。さらに、ボリュームの大きな両事業では、原価率の改善も行います。
②“成長エンジンへのリソース強化”は、海外・B2B・EC・サーモケアに経営資源を投下します。まず、海外は、引き続き構造改革を進めるとともに、差別化できる商品で戦略エリアのアジアに注力していきます。次に、B2Bは、当期に立ち上げた業務用事業ブランド「エステーPRO」の強化を引き続き行っていきます。ECは、EC企業向けの商品開発や新しい販売手法の開発を進めていきます。サーモケアは、温熱技術を活かした新コンセプト開発、B2Bのフードデリバリー用保温材「HEAToGo」の販路拡大、海外向けのサーモケア新機軸商品の開発を行います。
③“新分野・新市場への参入・育成”は、将来への種まきとしてクリアフォレスト新事業・業務用除菌剤・未来形エアケアに取り組んでいきます。クリアフォレスト新事業では、新規事業開発・商品化や、自社ブランドの製品開発を行います。業務用除菌剤では、当期に発売した「Dr. CLEAN+」を引き続き強化していきます。未来形エアケアでは、生活の課題、社会の課題を解決するエアケア技術の開発を進めます。
④“DXとESG経営で経営基盤の強化”は、基幹システムで業務改革、DXで生産性向上、時代に合わせたワークスタイル変革、ESG経営の推進を進めます。
⑤“組織能力の向上”は、人事構造改革による組織能力強化、多様性によるイノベーション創出、積極的にチャレンジできる文化づくりを行います。

「成長の種まきから育成へ」を加速

今期は、第3次中期経営計画の初年度にあたります。第1次中期経営計画では利益重視、第2次中期経営計画では成長への種まきを行ってきました。今期は、これまで育ててきた成長の芽をさらに伸ばしてまいります。今後も引き続き、倍旧のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2021年6月
取締役会議長 兼 代表執行役社長
鈴木 貴子