マテリアリティと主な施策

重要課題の特定

当社グループは、環境・社会の持続性に寄与することをとおして、自社の持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。マテリアリティの特定では、サステナビリティ時代という大きな時代の変化の中から、環境・社会と当社グループの双方にとって重要な課題を下記のステップを使って特定しました。

特定された重要課題と主な施策

マテリアリティ 課題 施策 指標
既存事業から成長事業への軸足シフト 既存ビジネスの収益力強化 ポートフォリオ戦略に基づいた高付加価値化 既存ビジネス領域の営業利益改善率
新市場に参入 BtoB市場における新規ビジネスの開拓 BtoB事業の売上高
ASEAN市場での成長基盤確立 参入準備の完了、販路確立・市場展開
新ビジネスモデル創出・新領域参入のための基盤整備 新規領域での事業開始
消費者嗜好・購買行動の変化への対応 新しい時代に対応した新商品・新規ビジネスの創出 機能素材の開発強化 対象技術・研究成果の開示(特許含む)
DXを通じた購買行動変化(嗜好の多様性やライフスタイル)への対応 デジタルを活用したマーケティングROIの向上
・マーケティングとコミュニケーションの連携強化
・マーケティングコミュニケーションの効果測定
MMM※によるROAS改善率
デジタルを活用した商品開発 マーケティングプロセスにおけるAI活用の確立
価値協創のための体制づくりと人財の確保 イノベーションを起こせる 組織づくりと人財の確保 変化を起こせる人的資本の強化(DE&I・採用・教育・評価制度) 次世代リーダー育成状況
女性管理職比率
全社DX人財の育成・従業員のデジタルスキル向上 DX推進者の比率
働きがいのある労働環境の実現(WLB、安全・安心) やりがい度・WLB満足度・パフォーマンス発揮度
従業員の人権および労働安全衛生方針の理解促進のための教育実施 教育実施状況(実施計画の策定、教材作成・配信など)
IT・AI活用による労働生産性の改善・イノベーション業務の創 イノベーションおよび専門環境構築を目指し、AI利活用による業務効率改善 AI利活用による業務効率改善
持続可能なサプライチェーンの構築 サプライチェーン上のCSRリスク低減
・サプライヤーへの「調達方針」「エステーグループ責任ある調達ガイドライン」の 理解促進のための説明実施
・サプライヤーのガイドライン対応度や適合性確認のためにSAQ実施
サプライヤーへの説明実施率
セルフチェックアンケート(SAQ)実施率
安定調達のため、地政学リスクや輸送リスクなどの評価を実施し調達活動を改善(複数社調達など) 定期リスク評価の実施状況
リスク対策実施状況
環境保全活動の推進 脱炭素要請・実現 GHG排出量の管理・削減 GHG排出量(Scope1・2)の削減率
GHG排出量(Scope3)の把握
資源枯渇、サーキュラー・エコノミーへの対応 省資源・省プラスチック化などの商品の環境配慮設計(3R)の推進 環境配慮設計基準の達成割合(「みんなでエコ」マーク付与率)
真のパブリック企業として清廉かつ、公明正大な企業統治の推進 レジリエントな経営基盤の構築 Enterprise Risk Management(以下、ERM)の管理
・主要リスクの特定・評価の実施
・特定した主要11リスクのモニタリング
主要リスクの特定・評価の実施状況
特定した主要11リスクのモニタリングの実施状況
リスクの未然予防と発生時の迅速な対応
・BCP・BCM管理体制の整備
・インシデントの未然防止と発生時の迅速な対応
BCM基本方針書の運用状況モニタリング
インシデント管理マニュアルの作成状況
品質マネジメントの持続的改善に向けた、管理体制の見直し強化 品質方針の策定状況
方針に基づくマネジメント体制(品質保証委員会)の整備状況
コンプライアンス・ビジネス倫理の徹底管理
・従業員のコンプライアンス理解促進のための教育実施
・贈収賄などの不正取引に関する指針整備
違反リスクの高い法令知識の理解向上のための教育実施状況
贈収賄などの不正取引に関する指針整備状況
経営の監督機能の強化 経営の透明性と実効性の強化
・取締役会評価結果の課題改善施策の実施(実効性)
・取締役選任プロセス(スキルマトリックス)の整備
・経営幹部サクセッションプランの充実
取締役会評価結果の課題改善施策の実施状況
取締役選任プロセス(スキルマトリックス)の整備状況
女性幹部を含むサクセッションプランの作成状況

※ MMM=Marketing Mix Modelingは、テレビCM、デジタル広告、価格プロモーションといったさまざまなマーケティング施策が、売上や契約数といった事業成果にどれだけ貢献したのかを統計的に分析し、その効果を可視化する手法