メッセージ
持続可能な未来と企業価値の向上を目指して
「ふふっと笑顔に」ウェルネス・カンパニーへの深化
私たちが掲げるパーパス「こころに響くアイデアで、ふとした瞬間を、ふふっと笑顔に」は、こころの安らぐ健やかな生活を実現し、笑顔のある豊かな人生に貢献することを目指す、私たちの存在意義そのものです。
世界は気候変動、資源循環、社会格差の拡大など、予測不能な課題に直面し、企業にはより一層、事業活動を通じた社会課題の解決が求められています。こうした時代において、当社は、独自のエアケア中核技術を活かし、「日用品メーカーからウェルネス・カンパニーへ」の転換をさらに深化させています。単なる製品提供にとどまらず、「かおり」を通じて人々と社会全体のウェルネスに貢献することが、私たちの持続的な成長の源泉です。
中期経営計画におけるサステナビリティ戦略の進捗
この度発行した「統合報告書2025」では、私たちが環境・社会の持続性と、自社の持続的な成長をどのように両立させているかを開示しています。中期経営計画におけるサステナビリティ戦略の三本柱において、着実な進捗が見られました。
1. 人財戦略の強化と組織文化の醸成
「全員経営」を根付かせ、多様な人財が能力を最大限に発揮できる企業文化の醸成に注力しました。DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)推進プログラムの拡充により、従業員のエンゲージメントスコアは過去最高水準を達成しました。この高いエンゲージメントが、新商品開発における独創性の向上にもつながると考えております。
2. 責任あるサプライチェーンの構築
グローバルサプライチェーンにおける課題に対処するため、サプライヤー様との共創的なサステナビリティを推進しています。
CSR(環境、人権・労働、安全・衛生、企業倫理)に関わるリスクに対処し、サプライヤーとの連携を強化しています。これにより、事業継続性の向上と、より信頼性の高い責任ある調達活動を推進してまいります。
3. 気候変動・資源循環への取り組み
気候変動・資源循環への取り組みは、喫緊の課題として優先的に対応しています。
2027年3月期を目標としていたCO2排出量(Scope
1+2)の削減目標を前倒しで達成いたしました。Scope
3算定については、2027年3月期開示に向け、2025年3月期は主要カテゴリーの排出量を概算し、削減の優先度が高いホットスポットを特定いたしました。今後もCO2排出量の削減、購入電力の再生可能エネルギーへの転換を進め、2050年のカーボンニュートラル実現を目指します。資源循環については、「脱臭炭」においては、容器のプラスティック素材の変更により、プラスティック使用量の削減に大きく貢献しました。「みんなでエコ」マーク表示対象商品を大幅に増やしたことは、お客様の環境配慮型の商品選択を後押しする具体的な成果と考えます。
皆様との「共創のサステナビリティ」
エステーが目指すのは、「共創のサステナビリティ」です。環境・社会のサステナビリティは、私たちの経済活動の基盤であり、全てのステークホルダーの皆様との連携なくして実現し得ません。
今後も、お客様の「ふとした瞬間」を笑顔に変える製品・サービスを提供し続けること、そして、より良い社会のかたちをつくることに全力を尽くしてまいります。皆様からの引き続きのご支援とご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
2025年10月30日
代表執行役社長
サステナビリティ