2015年04月01日

調査

春の衣替えシーズン特別企画 by エステー×ハウスキーピング協会 整理収納アドバイザー100人に衣類収納の実態をリサーチ プロは8割が処分!一般女性は捨てられない!?

エステー株式会社は、2015年3月、特定非営利活動法人/一般社団法人 ハウスキーピング協会と共同で、整理収納アドバイザーの衣類収納に関する調査を実施しました。自宅の収納や衣替え、普段アドバイスしているノウハウについて、整理収納アドバイザー1級の資格を持つ収納のプロ100人を対象にアンケートを実施しています。
さらに、一般女性100人にも同じ内容の調査を行い、衣類収納に関して、プロと一般との違いを調査しました。

  • プロの自宅は、スペースに余裕を持たせる“8割収納”が標準
  • もう着ない秋冬物の扱いにギャップ! プロは8割が処分/一般女性は4割
  • プロが見る“残念な収納”のトップは「服が多すぎ」/一般は「スペース狭い」
  • 「衣替えを改善のきっかけに」プロの8割が指摘

【調査概要】

調査内容: 衣類の収納に関する実態調査 調査期間:2015年3月
調査対象: 整理収納アドバイザー1級保持者100名/20~50代の女性100名
調査方法: インターネット調査

◆プロの自宅は8割収納を実践。収納スペースの「余裕」は平均20%

整理収納アドバイザーは、自分の家ではどのよう収納しているのでしょうか? 収納スペースのうち、使っていないスペースの割合を聞くと、平均で21.8%となりました。一般女性が使っていない収納スペースは平均10.66%、プロはおよそ2倍の余裕を確保しています。
詳しくは後述しますが、プロの多くが、衣類収納に「スペースの余裕」が重要だと指摘しています。20%程度の空きスペースを保つ「8割収納」が、上手な収納するポイントになりそうです。

◆プロはしっかり処分している! 着ない服を8割が「処分」
 一般女性は「処分しない」「未定」が6割

続いて「秋・冬物衣類で今シーズン着なかった(着る予定がない)衣類は衣替えで処分しますか?」と質問。整理収納アドバイザーは、「来シーズンも着る予定がない衣類のみ処分」が42%で1位。2位の「着ないと判断した段階ですぐに処分」(27%)と、3位の「着なかった衣類はすべて処分」(11%)を合わせると、80%が「着ない服を処分」していることがわかります。
一方、一般女性は、1~3位が「来シーズン着るかもしれないので処分しない」(28%)、「来シーズンも着る予定がない衣類のみ処分」(24%)「処分するかどうか未定」(23%)。着ない服を「処分する」と明確に答えた人は、36%にとどまりました。

問.秋・冬物衣類で今シーズン着なかった(着る予定がない)衣類は衣替えで処分しますか?

◆プロが語る一般家庭の「残念な衣類収納」のトップは「衣類が多すぎる」
 一般は「スペースが狭い」

整理収納アドバイザーに、一般家庭にありがちな「残念な収納のポイント」を聞いたところ(複数回答・3つまで)、「衣類が多すぎる」が79%でトップ。「どこに何を収納しているかわかりづらい」(53%)、「衣類をぎゅうぎゅうに詰めすぎ」(47%)が続きました。
一般女性に自分の衣類収納の「残念なポイント」を聞くと、「衣類が多すぎる」は41%で2位。42%の「収納スペースが狭い」が僅差で1位となりました。3位は24%の「こまめに片付けていない」でした。

問.一般家庭の(一般調査では自分自身の)衣類収納の「残念」なポイント
(衣類収納がうまくいっていない原因)は、どんなことですか?
以下から3つまで選んでください。

上記の設問では、収納のプロと一般女性で、意識の違いが明確になりました。
一般女性で1位になった「収納スペースが狭い」を、整理収納アドバイザーで挙げたのはわずかに2%。また、「どこに何を収納しているかわかりづらい」はプロ53%:一般女性9%、「整理ルールが決められていない」はプロ45%:一般女性10%。プロの重視する点が、一般には浸透していないことがわかりました。
収納のプロは、すぐに改善できない空間的な問題よりも、適切な量の衣類をわかりやすく収めることを、整理収納のポイントにしています。
「こまめに片付けていない」も、プロはさほど重視していないことがわかります(8%)。効率よく収納できるルールを確立すれば、毎日の片付けは、さほど意識しなくて良いということがうかがえます。

◆「かける収納」「たたむ収納」「見える収納」

整理収納アドバイザーに、「限られたスペースを生かす収納のポイントは?」「衣類が出し入れしやすい整理のポイントは?」を自由回答で聞きました。

 ●「衣類を持ちすぎない」「スペースに余裕を持つ」のアドバイスが多数

  "着ていない洋服をシーズン後に見直し、処分等を判断する。1枚買ったら1枚処分する、を心がける"
  "詰め込み過ぎずフワッと余裕をもたせてしまう方が、しまう行為が嫌にならず、出し入れしやすい"
  "衣類の入れ物に対して、容量オーバーでないかチェックする。引き出しがスムーズにしまらないとそれだけでストレスになります。 出し入れしにくいなと思ったら洋服を見直すようにしています"
  “8割収納を心がけすることを意識します”

 ●衣類が出し入れしやすい「かける収納」、少ないスペースにたくさん入る「たたむ収納」

  "ハンガーにかけて、アイテム別にすると一目で選択できる"
  "見やすく管理しやすいハンガー掛けをメインに"
  "そのスペースにあった服の量におさえることが一番ですが、畳んだ収納が一番量は入ります"
  "吊るすことの多い上着でも畳んで収納できる衣類もある(ナイロンのブルゾン等)"

 ●たたむときは重ねず立てる

  "たたむ洋服は立てて収納。 スペースを有効活用できる上、上から見たときに全てが一目瞭然です"
  "たたむ収納時、立てて収納する。引出しを開けた時全てが見えるようにすること"
 ※引き出しを横から見た図。たたんだ衣類を上に重ねるのではなく、横に並べていきます。上からはすべてのアイテムが見えます。

 ●すべての根本は「見える収納」

 “シーズンごとによく使うものを取り出しやすい、見易い場所へ配置。 視覚からもキレイにおしゃれに見えるようにレイアウトする”
 “全てが見えるように引き出し内は立てて収納する。 特徴(柄や模様)が見えやすいようにたたんで収納する。アイテム別に分けることで、アイテム毎の持っている枚数が把握しやすい”

◆プロの8割は「衣替え」を収納改善のきっかけと考えている

整理収納アドバイザーは84%が衣替えを実施。一般女性は、59%にとどまり、4割以上が衣替えを実施していない、との結果になりました。

問.衣類の冬物と夏物を入れ替える「衣替え」の作業を行っていますか?
また、1回の衣替えの作業にかけるトータルの時間を教えてください

衣替えに対する一般の意識は低いようですが、プロは非常に重きを置いており、80%が、「収納を改善するきっかけに、衣替えをすすめる」と回答しました。

問.うまくいかない衣類収納を改善するきっかけとして、春と秋の衣替えをおすすめしますか?

◆ハウスキーピング協会のコメント

一般女性と整理収納アドバイザーの整理に対する意識の違いが、はっきりと表れました。アドバイザーのトレーニングでは、整理には2段階のステップがあると教えています。
まずモノの量を減らすことが第一段階です。量を減らすことで自分自身の理想的な整理環境を作ることができ、これで第二段階に進めます。
今回のアンケートで、一般女性は「量の多さ」に問題意識が集中しています。スペースが狭いと感じていたり、処分しないなど第一段階が問題の中心です。一方、アドバイザーは使いやすさを求める第二段階に意識が移っています。この段階では、「かける」「立てる」「見せる」といった収納を楽しむことができるようになります。
モノを整理する意識を高くするには、モノと出会う(見て認識する)ことが必要です。アドバイザーは衣類と出会う「衣替え」の機会を大切にしています。
ハウスキーピング協会 副理事長 澤 一良

◆最後に

日本の住環境は変化し、収納形態のトレンドは衣装ケースからクローゼットやウォークインクローゼットに変わってきています。調査では、整理収納アドバイザー、一般女性ともに季節外の衣類の40%以上をクローゼットやウォークインクローゼットなどにかけて収納していることがわかりました。
クローゼット内は、普段着ている衣類と季節外の衣類が混在し、収納が煩雑になりがちです。また、普段着ている衣類に汚れや食べこぼしがあると、虫食いの被害が拡大する可能性もあります。今使わない服を分けて整理、保管でき、ホコリや虫から守る、まとめてカバーするタイプの防虫アイテムがおすすめです(下はエステーの「ムシューダ まとめて防虫カバー」)。

エステーの情報サイト「くらしにプラス」では、整理収納アドバイザーのノウハウを詳しく紹介しています。
http://www.st-c.co.jp/plus/
ぜひ、合わせてご覧ください。

■衣替えが楽しくなる!クローゼットが見違える 整理&収納テクニック(春編)
http://www.st-c.co.jp/plus/season/2014_03/

■秋の衣替えから始めよう 動線やルール作りで変わる!効率がぐっとアップする衣類収納(秋編)
http://www.st-c.co.jp/plus/season/2014_09/

※整理収納アドバイザーについて
整理収納の知識・技術に関する認定資格です。特定非営利活動法人/一般社団法人 ハウスキーピング協会が運営し、1級はプロフェッショナルとして、一般家庭にアドバイスしたり、セミナーの開催ができる資格。