2015年07月17日

研究開発

森林総合研究所/日本かおり研究所 権威ある産学官連携表彰「第40回 井上春成賞」贈呈式開催 主催:井上春成賞委員会 "樹木精油を利用した空気浄化剤開発"の功績を評価

エステー株式会社の100%子会社である日本かおり研究所(代表取締役社長:金子俊彦)は、クリアフォレストブランドとして商品化した“樹木抽出液による空気浄化剤の開発”の成果において、井上春成賞委員会が主催する「第40回 井上春成賞」を、国立研究開発法人森林総合研究所(茨城県つくば市/理事長:沢田治雄)バイオマス化学研究領域 樹木抽出成分研究室長・大平辰朗氏ともに受賞し、去る7月15日に都内の日本工業倶楽部会館にて贈呈式が執り行われました。

贈呈式では、同委員会委員長である中村道治氏の挨拶、末松安晴選考委員長からの審査内容についての報告があり、続いて中村委員長から「井上春成賞」、そして一般財団法人新技術振興渡辺記念会の武安義光理事長から副賞である研究奨励金の贈呈がそれぞれ行われました。
続く国立研究開発法人日本医療研究開発機構の末松誠理事長の祝辞(代読:同機構理事・大谷泰夫氏)の後、各受賞者の挨拶がなされました。

受賞者挨拶では、森林総合研究所の大平辰朗室長が「今回の経験を生かしながら、賞に恥じないよう研鑚を積み、これからも大好きな森林の研究を進めることで、世の中の役に立てないかと願っています」と語りました。
また、日本かおり研究所の金子俊彦代表取締役社長は、「森の空気の事業化は、民間企業、公的機関、そして北海道など地域との連携ネットワークがなければ成し遂げられません。幅広い産業の方々の手助けの下に今、こうしていられます。企業としてはどんどんと儲けることが産学官連携の成果を広めることになりますので、これを機会にこれからも一生懸命やっていきたいと思います」と締めくくりました。

森林総合研究所 大平室長

日本かおり研究所 金子社長

贈呈式会場の一角には、受賞となった空気浄化剤を紹介するパネルやクリアフォレストシリーズなどの商品の展示(右画像)も合わせて行われました。
この「井上春成賞」は、大学、研究機関等の独創的な研究成果をもとにして、企業が開発、企業化した技術によって国内科学技術の進展に寄与し、経済の発展、福祉の向上に貢献したものの中から、特に優れたものについて研究者及び企業が表彰されます。
1976年(昭和51年)に第1回の表彰が行われ、今年度で40回を数える産学官連携の成果を称える栄誉ある賞となっています。

井上春成氏(1893~1981)は、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称:JST)の前身のひとつである新技術開発事業団の初代理事長を務めていました。「井上春成賞」は、工業技術庁初代長官でもあった同氏の国内科学技術の発展に貢献した業績を鑑み、新技術開発事業団の創立15周年を記念して創設された賞です。