PROJECT

「クリアフォレスト」開発物語

森の力で都市の空気を浄化し、
「人々の暮らしの快適化」と「森の再生」を同時に実現する。
まったく新しい価値づくり。

森に秘められた可能性。

森――。
都会で忙しく暮らす人々の心と体を癒し、うるおいを与えてくれる場所。
五感を研ぎ澄まし、青葉薫る清らかな空気に包まれていると、張り詰めた気持ちがほぐれていくのを感じます。それは、単なる“気のせい”ではありません。樹木が発散する森の香り成分が緊張をやわらげ、ストレスを低減することが、さまざまな研究の成果として報告されています。
また、“森は空気がきれい”と感じることも錯覚ではなく、実際に測定を行った結果、NO2(二酸化窒素※)の濃度が都市部より明らかに低いというデータが得られました。
この森の香り成分が持つ特殊な機能性に着目したのが、エステーのグループ会社である日本かおり研究所と、独立行政法人 森林総合研究所です。
「森の力を利用して、都市の空気を浄化できないか」と、科学的により深く研究することになったのです。

※NO2(二酸化窒素)は、PM2.5の発生原因の一つと言われている大気汚染物質。呼吸器疾患や、スギ花粉と結合しアレルギー性を増加させるなど、人々の健康へ悪影響を及ぼすと考えられています。

森の「空気浄化メカニズム」の解明。

2007年、「樹木精油を利用した環境汚染物質の無害化剤」の開発を開始します。
まず、日本中の森をまわり、スギやヒノキなどさまざまな樹木が持つ空気浄化能力を検証しました。その結果、北海道のトドマツが車の排気ガスなどから出るNO2の除去効果が突出して高いことを発見したのです。同時にトドマツの枝葉から抽出される森の香り成分には、抗酸化や消臭など複数の効果も認められました。その森の香り成分や浄化の仕組みをさらに詳しく分析することで、森が持つ天然の空気浄化メカニズムを少しずつ解明していくことができたのです。

研究開始から商品化まで7年。

地道な実験・分析と効果の検証を積み重ね、事業としての目途が立ったのは取り組みをはじめてから4年後の2011年9月でした。しかし、今までだれも扱ったことのない成分を用いて商品を開発するには高い壁があり、エステーの研究・商品開発担当者たちは試行錯誤の連続でした。そして様々な難題を乗り越え、2013年10月、ついに自動車用の空気浄化剤「クリアフォレスト クルマ用」を発売します。引き続き2014年5月には、室内用空気浄化剤「クリアフォレスト ソーラータイプ」も発売しました。
今後もパーソナルスペースから病院や公共施設など、さまざまな空間を森の空気に変える商品開発を続けていきたいと考えています。

未使用資源の活用による、循環型ビジネスモデル。

森を健全に育成するために欠かせない間伐。間伐された木の幹は建材などへ活用されていますが、枝葉は今までほとんど使われていませんでした。クリアフォレストはその未使用の資源(枝葉)から森の香り成分を抽出しています。
また、原料の抽出時に発生した残渣も木質バイオマス燃料として活用しており、まったくごみの出ない、ゼロ・エミッションプラントを実現しました。
未使用枝葉を起点に、人にも森にも理想的な循環型ビジネス、それが「クリアフォレスト事業」なのです。

世界の空気をかえよう!

日本だけでなく、世界にも目を向けると、森林破壊や急激な経済成長による大気汚染など未解決の社会課題がたくさんあります。世界の空気を森の空気に変えて、ひとりでも多くの人が豊かで健康的な生活を送れるようにしたい。「クリアフォレストブランド」にはそんな想いが込められています。