季節のくらし

夏も安心! 食材保存のワザ、お役立ちテク


東京農業大学客員教授
徳江千代子さん
プロフィール

買い置きをしたときに役立つ冷凍のワザや、常温保存のコツをご紹介します。さまざまな食べ物に応用できるテクニックもあるので、試してみてはいかがでしょうか。

冷凍保存&解凍のコツ

03_il001家庭用冷凍庫の平均温度は-18℃前後。タンパク質や脂質は-40℃以下で保存しない限り、徐々に分解され、うまみが失われていきます。詰め込みNGの冷蔵庫とは違って、冷凍室は中身を満杯にして冷気を逃さないように心がけ、冷凍した食材はできるだけ早く使い切るのが基本です。
肉類なら、ハンバーグのタネを作ったり、塩麹や味噌に漬けるなど、下ごしらえのあとに凍らせるのが有効。調理が面倒なら、塩水か氷水にくぐらせてからラップに包んで冷凍するだけでも、氷の膜が酸化を防いでくれます。

家庭用冷凍庫では、冷凍するときに食材の中に氷の粒ができ、溶けるとそこに穴があいてしまいます。そんな食材を電子レンジなどで急速解凍すると、氷の溶けた水分が吸収されず、ドリップ(液汁)になって出てしまい、風味が損なわれるのです。解凍は、冷蔵庫で時間をかけて戻していくように心がけてください。

常温で保存できる食材は?

03_il002お米や調味料、粉類、乾麺などは常温で保存しても大丈夫。ただし、キッチン周りや床の上、天井の近くは温度や湿気の影響を受けやすいので、流しの下や奥など、できるだけ涼しくて暗い場所にしまいましょう。

お米

03_il003購入するときには、精米日の近いものを選びましょう。少量を都度使い切るのが理想ですが、10kgなどまとめて買うときは、熱がこもりにくいように小分けで保存するのが最適です。
また、夏場はお米の虫が発生しやすくなるので注意しましょう。虫の発生を予防するために「米唐番」などの米びつ用防虫剤を使うのも有効です。

小麦粉・片栗粉・パン粉などの粉類

ダニの発生に気を付けたい粉類は、缶などの密封容器に移し替えて保存します。内蓋やパッキンの付いた容器や、乾燥剤・脱酸素剤などを常備しておくと重宝するはず。紙袋のままでは、すきまから虫が入ってくる可能性があります。少量なら、缶に移して冷凍するのも手です。

油や調味料

油は酸化が早いので、開封したらできるだけ早く使います。特に夏は酸化が進みやすいため、油の二度使いで下痢などを引き起こす危険もあるのです。味噌、醤油も開封とともに変色が始まるので、冷蔵庫のスペースに余裕があれば、冷やして保存するとよいでしょう。


プロフィール

東京農業大学客員教授
徳江千代子さん

「食品の保蔵・加工における多様な食品機能」をおもなテーマに研究を続ける。
野菜や果物の成分、栄養、保存方法、食品の賞味期限や保存方法等を研究。
著書 「野菜がいちばん」(いしずえ)、
監修書 「賞味期限がわかる本」(宝島社)、「野菜と果物を安心して食べる知恵」(二見書房)、「野菜のストック便利帳」(大泉書店)等、他多数
「東京農業大学の野菜レシピ」(PHP研究所)
日本テレビ「世界一受けたい授業」、TBS「はなまるマーケット」等多くのメディアに出演。