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子どもにサイズの大きな靴を履かせても大丈夫ですか?


少しでも長く履けるようにと、子どもに大きめの靴を選んでいませんか? NPOオーソティックスソサエティー理事の佐々木克則先生は、「大きいサイズの靴を履くことは、子どもの足にとって百害あって一利なし」と指摘します。
合わない靴を履き続けることによる足や身体への影響やトラブルについて教えていただきました。



合わない靴は子供の足や身体の健康に影響

子どもの足の骨は大人と違って、ほとんどが軟骨です。そのため、サイズの大きな靴を履いて走り回ると、靴の中で足が動きすぎてつま先にぶつかり、指が曲がってしまうなど、子どもの足は簡単に変形してしまいます。

また、足の裏には、3つのアーチがあります。足の内側と足の外側にある縦のアーチ、その2つのアーチをドーム状につなぐ横のアーチです。この3つのアーチがバランスよく働くことで、健康な足が保たれます。

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ところが、合わない靴を履いていると、疲れやすくなったり、動きにくくなったりして自然に運動量が減っていってしまいます。その結果、本来バランス良く支えるべき足の筋肉が十分につかず、アーチバランスが崩れてしまうのです。3つのアーチのバランスが崩れると、足が内側に傾いてしまったり外側に傾いてしまったりして体重のかかり方が偏ってしまい、姿勢が悪くなったり、運動能力が低下したりしてしまいます。

浮き指や外反母趾などさまざまなトラブルに

靴に関するイベントやセミナーで子どもの足を測っていると、実に6割以上の子が「浮き指」になっています。浮き指とは、足裏を地面につけたとき、指が浮いて接地していない状態のこと。歩行や踏ん張るときに正しく足指を使えず、足や身体のバランスが崩れてしまいます。浮き指になると怪我のリスクはもちろん、運動能力にも違いが出てきます。中にはまっすぐ走れなかったり、「気をつけ」をしても足の向きが揃わない子も。

また、足の親指が外側に曲がる「外反母趾」や足の小指が内側に曲がる「内反小趾」、足の中指と薬指の付け根に痺れや痛みがでるといった症状なども合わない靴が原因であることが多いです。

子どもの頃の靴選びが大切

子どもは、たとえ靴が足に合っていなくても、自分から痛みや違和感を訴えることはほとんどありません。
しかし、痛がらないからといって合わない靴を履き続けていると、将来、さまざまなトラブルを引き起こします。大切なのは、足に合った靴を正しく履くこと。子どもの「足育」に欠かせない靴選びをいま一度見直しましょう。
正しい靴の選び方と履き方は、「子どもの足に合う正しい靴の選び方を教えてください」で紹介しています。

取材協力:佐々木克則さん

プロフィール

プロフィール:
理学療法士(PT)、日本体育協会公認アスレティックトレーナー(AT)、NPOオーソティックスソサエティー理事
企業病院勤務、企業の強化スポーツ部チーフトレーナー、大学ラグビーのトレーナーを経て1990年にDYMOCO理論に出会い、NPOオーソティックス研究会を設立。2001年にNPOオーソティックスソサエティーと名称変更後も、内田理事長と共に二人三脚の活動を展開し、全国各地でイベント「足の健康広場」を開催。足元からバランスを良くして様々なトラブルを解決するスペシャリスト=フットケアトレーナーを育成するためのDYMOCO講習会にて教育活動を実施。

取材場所:ドクターズ・ディモコ