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TOTOのものづくりスピリット~世界に誇る日本のトイレ、進化を支える企業文化とは?


「日本でトイレに行くと、身も心も喜びを感じる」中国のニュースサイト「人民網」の一節です。 世界に誇る日本のトイレ文化。その裏では、さまざまなスペシャリストが工夫を凝らして、清潔で快適なトイレ空間をつくっています。空気チャンネルは、特に「におい」に着目し、トイレ文化の担い手を取材。各企業の取り組みと熱いマインドを連載でご紹介します。第一回はトイレづくりのリーディングカンパニーTOTO株式会社(以下TOTO)です。

先進の技術・サービスを支える先人の言葉「どうしても親切が第一」

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“お客様本部商品技術部サービス統括グループ係長の白石雅明さん(左)と、広報部企画主幹東京広報グループグループリーダーの新津智子さん”

1917年の北九州市小倉、創立者の大倉和親氏が東洋陶器株式会社(現TOTO)を設立しました。その大倉氏が、二代目社長の百木三郎氏に送ったのが次の言葉です。

どうしても親切が第一
奉仕観念を以而(もって)仕事をお進めくだされ度(たし)
良品の供給、需要家の満足が掴むべき実体です。
此(こ)の実体を握り得れば利益・報酬として影が映ります。
利益という影を追う人が世の中には多いもので
一生実体を捕らえずして終わります。

現在、TOTOのお客様本部に勤務する白石雅明さんは、これらの思想が反映された「TOTOグループ企業理念」を毎日唱和してものづくりに取り組んでいる、と言います。「常に『良品の供給』と『お客様の満足』を志し、 『奉仕の精神』を貫いて社会の発展に寄与するよう努めたい、という思いです。この言葉は社是や企業理念に反映され、今もすべての事業の根幹にあります」(白石さん)。
トイレや洗面所など水回りを中心としたTOTOの製品は、生活者が毎日使うもの。だからこそ、TOTOはお客様に快適に使っていただけるようなものづくりにこだわっています。

トイレを愛するスペシャリスト集団

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先人の言葉が社内に根付いていることは、TOTOを代表する「ウォシュレット®」(TOTOの登録商標)の開発ストーリーからも見て取れます。
まずぶつかった大きな壁は、「お尻の穴がどこにあるか?」ということ。社員からデータを採取するため、便器に座って印を付ける簡単な仕組みを考案したものの、自分のお尻の穴の位置を知らせるなんて恥ずかしい、と嫌がる社員も。しかし、開発者の熱意に応えるべく、最終的にさまざまな検証に数百人の社員が協力したそうです。

現在、TOTOの技術部門では、さまざまな専門家がトイレづくりに取り組んでいます。

・快適なトイレ環境をつくる人間工学や感性工学
・水の流れをコントロールし便器を清潔に保つ流体制御、電子制御、水の改質
・汚れが付きにくくする便器の表面制御、セラミック(陶器)を加工する素材・プロセス、においや汚れの分析

など、さまざまな技術の融合で、現代のトイレはつくられるのです。

「トイレのことなら何時間でも語れる社員が集まっているんです!」と、白石さんは胸を張ります。「技術者だけでなく、販売やアフターサポートのスタッフも含め、ものづくりを探求し、固い決意で信頼を守っています」(白石さん)。トイレへの愛とお客様を満足させたいという思いが、すばらしい技術とサービスを生み出しているのです。

トイレの空気を変える最新技術「においきれい」

白石さんによると、トイレで人が最も感じるストレスは、視覚的な汚れと嗅覚で感じるにおいだそうです。毎日使うトイレは掃除の負荷が大きく、常に汚れやにおいとの戦いです。こうしたお客様の悩みを解決するために、TOTOの技術者たちは日夜研究に取り組んでいます。
例えば、「汚れが落ちない」というお客様の声を、劇的に解消したのが「セフィオンテクト」(1999年)。便器の表面を極限まで滑らかにすることで、汚れを付きづらくする技術です。

さらに、においに関しては2015年に、新機能「においきれい」を開発。悪臭の原因である空気中のアンモニアを集め、しみついた「継続臭」を抑制する画期的な機能です。一般家庭のトイレでにおいをサンプリング。どこにどんな悪臭が、どうして発生するのか、徹底的な研究により誕生しました。
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“継続臭とは何か? を調査するニオイ成分のサンプリング”

東京をトイレのショールームに

TOTOの社員は、「日本のトイレ文化を担ってきた」というプライドを持って、ものづくりに取り組んでいます。その文化を世界に広めるべく、公共施設やホテル・飲食店のトイレ環境を向上する活動を推進。2020年の東京オリンピックに向け、増加する海外からの観光客に、快適なトイレを体験してもらうのが目的のひとつです。
東京の街中が、トイレのショールームになります。「快適なトイレを多くの人に体験していただき、世界の人々をおもてなしできれば、と考えます」と白石さん。私たちも、きれいに利用することで応援していきたいですね。

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