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ワンランク上の空間をデザインする「香り」の使い方


街や商業施設を歩いているとき、突然良い香りを感じてリラックスしたり、反対に気持ちが高揚したり、といった経験はないでしょうか。それはきっと、香りよってデザインされた空間へ、足を踏み入れた瞬間です。

パブリックスペースを香りで快適にするアットアロマ

今回、こうした商業施設やオフィスなどのパブリックなスペースで香りの演出を手掛けるアットアロマ株式会社(以下アットアロマ)に、香りでワンランク上の空間を演出する方法をうかがってきました。
アットアロマによると、香りをビジネスやサービスに活用しようとする企業や施設は、年々増えているとか。

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“アットアロマにて。営業部マネージャーの千葉正貴さんと広報の武石紗和子さん”

アロマセラピーの領域では、香りから受ける人の感覚・効果が、長年の蓄積からある程度確立しています。「オレンジスイートは甘く爽やかで、リラックス&リフレッシュ作用がある」「ミントは清涼感があり、頭をクリアにし眠気防止に役立つ」といった具合です。
さらに、天然のエッセンシャルオイルは、科学的にもさまざまな効果が確認されています。アットアロマは、こうした香りが持つ機能性を活かして、空間の目的に合った香りをつくりだし、質の高い空間を実現しているのです。
アットアロマが香りをプロデュースしている施設での活用事例を一部紹介します。

森の香りで癒しのフィットネスを~吉祥倶楽部~

JR吉祥寺駅から徒歩5分ほどのところにある「吉祥倶楽部」は、周辺に大手チェーンがひしめく中、独特の空間、サービスを提供し、特に女性客から人気の高いフィットネスクラブ。定番のランニングマシンやウェイトトレーニングマシンはなく、代わりに、充実したホットヨガスタジオや岩盤浴設備が用意されています。激しく体を動かすというより、リラックスして心身を回復するプログラムが、多く組まれています。

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商業ビルの7階、エレベーターのドアが開くと広々としたエントランス。早速感じられるのが森の香りです。鼻腔をくすぐるような爽やかな空気が、あたりに漂っています。香りの正体は、「クリアフォレスト」ブランドで展開するトドマツから抽出した天然の森林オイルを含むオイルブレンド。アットアロマとエステーが共同開発した、空気をきれいに整える機能性アロマオイルです。

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“木目調の壁になじむようディフューザーを工夫”

「森林浴で誰もがリラックスするように、樹木の自然な香りが万人受けするのだと思います」と、支配人の緑川隼人さん。特に、初めて来るお客様に非常に好印象を与えると言います。優しい森の香りは、フィットネスクラブのコンセプトでもある「癒し」や「リカバリー」にもぴたりとマッチして、まさに居心地のよい空間をつくりだしていました。

ブランドコンセプトに合わせたオリジナルオイルで売場を演出~SHIPS 渋谷店

全国に約90店舗を運営するセレクトショップSHIPSは、店舗にアットアロマのエッセンシャルオイルを導入しています。SHIPSが展開する4つのカテゴリーのブランドコンセプトに合わせて、9種類のオリジナルの香りを使っています。

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SHIPS 渋谷店のウィメンズのフロアでは、若々しく華やかな香りが漂っていました。「ナチュラル」「チャーミング」「アクティブ」といったキーワードをイメージしているそう。メンズドレスのフロアは、ウッド調でほのかにスパイシーな香りで、「スマート」「包容力」「穏やかさ」を演出しています。

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「SHIPSは五感に訴える売場づくりを行っています。ネットで簡単に買い物ができてしまう時代、リアル店舗へ来る理由、リアルでしか体感できない空間づくりが、売場において重要です」とSHIPSプレスの成瀬涼子さん。
長年のブランド運営で、すでに売場のディスプレイ、レイアウトなど視覚的な見せ方は確立しています。さらに感覚に訴えるべく、BGMを見直し聴覚へ働きかけるとともに、嗅覚から人の感性を刺激する香りを導入しました。「全国の店舗で共通した香りを使っているので、どのお店へ行ってもSHIPSの香りとお客様に認識していただけます。エッセンシャルオイルは店舗で購入できるので、気に入って購入していただく方も多いです」(成瀬さん)。

香りを上手に活用して、家庭もワンランク上の空間に演出

アットアロマが提唱するのが、「香り」で空間をデザインする「アロマ空間デザイン」の考え方です。従来の空間デザインでは、インテリアやカラー、照明、BGMなどによる設計が主でした。しかし、香りの演出を加えることにより、より洗練された空間づくりが可能になるのです。
このアロマ空間デザインの中で重視されているのが、香りの「機能性」と「デザイン性」です。リラックスしたり清涼感を感じたりするのが、香りの機能性の部分です。一方、空間のインテリアやカラーなどに合わせて香りを選んで、感性に働きかける演出するのが香りのデザイン性です。吉祥倶楽部やSHIPSは、こうした香りの機能性やデザイン性の要素を活かすことで、空間の価値を高めることに成功していると言えます。

「このアロマ空間デザインは家庭など、日々の生活にも取り入れることができます。身近な空間もパブリックスペースと同じように香りを取り入れ、ワンランク上の空間づくりが可能なのです。」とアットアロマの武石さん。

たとえば、ご家庭の間取りを例に考えてみましょう。おうちの顔である玄関は、家族が毎日出入りしたり、来客を出迎える場所です。気持ちが明るく元気になるようなベルガモットなどの柑橘系や清潔感のあるユーカリなどがおすすめ。来客の際には、リビングなどに少し華やかな印象のゼラニウムなどの香りを使い、おもてなしの演出も◎。寝室のようなプライベートな部屋は、機能よりも好みにあわせて香りを選んで。ラベンダーやサンダルウッドなど心身をリラックスさせ、眠りへと誘ってくれる香りがおすすめです。
香りなら、部屋ごとや気分によって毎日だって違うコーディネートが楽しめます。お花を生けるように香りもぜひ気軽に生活に取り入れ、楽しんでみてください。