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森のパワーでストレスが下がるのは本当!? ワンランク上の森林浴6つのポイントを体験


森にはすごいパワーがあるらしい! 前回の取材でわかったことを実感するため、空気チャンネル編集部は自ら森へでかけることに。東京・奥多摩の「森林セラピーロード」で、専門ガイドによる森林浴を体験してきました。 ※森林セラピーロードについて詳しくはこちら

まずは血圧&脈拍&アミラーゼを計測

今回歩いた森林セラピーロードは、奥多摩駅から歩いて15分ほどの「香りの道登計(とけ)トレイル」という道。全長約1.3kmのゆるやかな山道で、誰でも気軽に歩けるコースです。ガイドしてくれたのは、森林セラピーアシスターの小林憲一さん。森のパワーを受け取るポイントを教えてくれました。

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ガイドウォークの前に、まず血圧と脈拍、唾液のアミラーゼ(ストレスを示すとされる値)を計測します。歩き終えた後に再度計測して、値の変化をチェックします。森林浴でリラックスすれば、いずれも値が下がるはず……。結果に期待しながら、いよいよ森林浴をスタート!

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“空気チャンネル編集部が森林浴を体験レポート”

1.動物の息づかいに耳を傾け、目を向ける

森で耳を澄ませば、さまざまな虫の音、鳥の声が聞こえてきます。かわいい鳴き声から「あれはメジロ」「今のはキツツキ(の仲間)」と教えてもらえるのは、ガイドウォークのメリットです(小林さんはバードウォッチングの専門家!)。

また、ちょっとうっとうしいクモの巣も、よく見ればとてもきれい。糸が日光に反射して、七色に光ります。

2.葉っぱやコケを触ってみる

森の地面の近くには、さまざまな植物が生きています。「葉っぱを触ってみると、種類によって手触りの違うことがわかります」と小林さん。
コケの手触りもおもしろい! こちらは、コケの一種「ジャゴケ」。

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外見も感触も、ウロコのようです。

3.草花の香りを嗅いでみる

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手触りと同じように、香りも植物によって違います。小林さんに、サンショウの葉を教えてもらい嗅いでみると、ウナギにかけて食べる粉ザンショウと同じ香りでした!
先ほどのジャゴケは、松葉のような香りがします。

4.森によって違う香りを確かめる

森の中はさわやかな香りが漂っているのを感じます。この森の樹木が放出する香り成分(フィトンチッド)が、大気汚染物質を浄化して森の空気をきれいにしていることを前回記事「次の週末、あなたは森へ行きたくなる!~森林浴にまつわる5つのお話~」で紹介しました。森の香りを感じながら歩いていると、何だか心身が元気になっていくような気がしてきます。また同じ森でも、場所によって景色が変われば、空気も少しずつ変化していくのが分かります。

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「登計トレイル」の前半は、広葉樹を中心に植樹された比較的明るい森。

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後半は、20m以上(高さ確認)の杉やヒノキが連なる針葉樹林です。
鼻から思い切り息を吸い込むと、空気の違いがよくわかります。針葉樹の森のほうが、空気がやや湿っていて、鼻腔をやさしく刺激する木の香りを感じられます。
フィトンチッドは、広葉樹林より針葉樹林で多く放出されるという調査結果があります。特に、午前中の放出量が多いそうです。

5.時折休んで空や遠くの山々をゆっくり見渡す

「登計トレイル」には、ところどころステキなベンチが用意されています。

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空を見上げて、ゆっくりくつろげる設計。寝転がっていると、抜けるような青空の前を、トンボが時折通り過ぎていきます。

こちらは、眺望の素晴らしい休憩ベンチ。近くの森と、遠い山並みで、色の違うことがわかります。

木々が出す大量のフィトンチッドによって光が屈折し、遠くの森が青く見える「ブルーマウンテン現象」です。
「登計トレイル」はどんどん歩くというよりも、休むために設計された森林セラピーロード。足を止めてゆっくり森のパワーをもらうのも、森林浴のコツです。

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6.森と一体になる「奥多摩式森林呼吸法」

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いつもと違った感覚を、もっとも研ぎ澄まされたのが「奥多摩式森林呼吸法」です。医師の監修で、次のような呼吸法が考案されています。

1. 大きな木の近くや流れの多い水辺に立つ
2. 足幅は肩幅よりやや広いくらい(2~3回浅く屈伸し、重心を意識して落ち着く位置を確かめる)、背筋を伸ばし、肩やお腹の力を抜く。アゴを少し引き、目は軽く閉じてリラックス。ヒザを少し開き、両手を重ねて下腹部の丹田(へその約3㎝下)に軽く当てる
3. 7秒かけて静かに鼻から息を吸いながら、下腹をふくらませていく(森林のエネルギーが体に満ちるイメージで)
4. 5秒間息を止める(吸い込んだフィトンチッドが全身に広がっていくイメージで)
5. 10秒かけて口からゆっくり息をはく(意識的に下腹をへこませ、身体の悪いものが呼吸と一緒に出るイメージで)

最初はいろいろな邪念が頭をめぐります。しかし、自分の呼吸に集中していると、のどから肺に入っていく森の空気を感じます。やがて身体の中から温かくなり、森と一体化するような感覚に変わっていくのです。

気になる血圧&アミラーゼの計測結果は!?

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“アミラーゼを測定中”

脈拍は62拍から64拍とほぼ変動なし。しかし、血圧は113/75mmHgから94/68 mmHgへ、アミラーゼの値は45から37 KU/Lに下がっていました!
葉っぱの香りを嗅いだり、野鳥の声や川の流れに耳を傾けたり、森の景色をぼーっと眺めたり……。森にいるだけで、普段使っていない感覚を呼び覚ましてくれました。
特に清々しい森林の香り(フィトンチッド)は、普段吸っている都会の空気とは明らかに違っていると感じます。
1時間程度の森林ウォークで、とてもリフレッシュできました。ストレスを感じている人には、ぜひ森林浴をお試しください!

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