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「脱臭炭」すごい力の秘密を探る!②~和歌山・工場レポート編~


前回は、和歌山県で炭焼き職人が備長炭を手作りする様子をお伝えしました。今回は、原料の備長炭にさらに強力な脱臭効果を発揮させるための技術を紹介します。「脱臭炭」の脱臭パワーは、受け継がれてきた伝統と、現代の技術をフル活用した熟練の技に支えられています。

自然豊かな和歌山県で生まれた良質な備長炭

日本有数の産地として和歌山県が誇る「備長炭」。江戸時代に和歌山で生まれた伝統的な製炭技術は、県の無形文化財にも指定されています。県内にたくさん自生している「ウバメガシ」という木でつくられ、和歌山でつくられた「紀州備長炭」は、備長炭の中でも品質が高く、最高級のブランドとして知られています。
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紀州備長炭は主に料理店での炭火料理などに使用される他、さまざまな形で利用されています。水道水に入れるとカルキを吸着して浄水できたり、炊飯器に入れると遠赤外線でお米がふっくら炊けたり……。
数ある用途のなかでも、特に有効活用されているのが「脱臭」です。エステーも冷蔵庫や下駄箱、押し入れのにおいを取る「脱臭炭」シリーズに、良質な備長炭を使っています(備長炭ができるまでは、炭焼きさんインタビューをご覧ください)。
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なぜ備長炭で脱臭できるのか?

備長炭の表面には、ミクロの穴が無数に開いています。穴の直径は小さいもので100万分の1mm!これらの穴の表面積はとてつもない広さで、紀州備長炭の場合、わずか1gあたり約100m2と言われています。この無数の穴が、においの成分を吸着するため、強力な脱臭効果を発揮できるというわけです。
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備長炭は、最高で1000~1300℃の環境でつくられます。高温で焼くことによって、炭の表面で特別な化学反応が起こります。「官能基」という消臭効果の高い物質ができるので、脱臭剤には特に向いているのです。

熟練の技が備長炭の脱臭能力を極限まで引き出す

エステーの「脱臭炭」が完成するまでには、備長炭の脱臭能力をさらに高めるための特別な加工が行われています。「脱臭炭」の原料を作っている現場の橘さんに、備長炭の加工を行っている工程を見せていただきました。
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“炭加工の熟練工である橘さん”

備長炭の表面にはミクロの穴が無数に開いていますが、高温で熱するなど賦活化の加工により、これをさらに増やしています。その分、におい成分を吸着する炭の力が高まるわけです。

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“備長炭を粉砕してふるいにかけると、小さな粒だけ下に抜ける”

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“炉の中で高温に熱せられた備長炭が燃え上がる!”

続いて、賦活化した備長炭をさらに細かく砕き、1000分の1mm以下の細かい粒子を含む「超微粉末化」を行います。これで、備長炭の表面積が極限まで広がります!

「最終的に脱臭炭で使える状態になるのが、原料の備長炭の70%くらい。いかに無駄なく微粉末化するかが重要です。備長炭の品質や粒の大きさがそろっていないと、どうしてもロスが出ます。条件をそろえて、加工するのがベストなんですが、長年やっていても難しいところです」と橘さん。

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「脱臭炭」の高い脱臭効果は、上質な炭を丁寧に加工することで実現しています。同時に、効率よく作業しなければ生産コストが上がり、結果的に商品の価格が上がってしまいます。両方を可能にする職人技があってこそ、エステーも良い商品を適切な価格でお客様の手に届けることができるのです。

粉末をゼリー状に固めたことも大きなポイント

炭を細かな粉末にすることで、さらに高い脱臭効果を実現している「脱臭炭」。この炭の粉末を、水と寒天で「ゼリー状」にすることで、黒い炭の粉で汚れることなく、色々な場所で使用できます。さらに、時間が経つと炭のゼリーが小さくなり、「使い終わり」が目に見えることが、多くのお客様に支持される理由にもなっています。