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ビジネス靴は雑菌と悪臭のパラダイスだった!
医師のにおい撃退法とは?



前回空気チャンネルが実施した実験で、ビジネス靴の湿度がほぼ100%に達していることがわかりました( 「ビジネス靴の「蒸れ」を16時間追跡。湿度は驚きの99.49%まで上昇!」)。 そんな環境で、足はどんな状態になっているのか? 今回は、体臭治療で有名な五味クリニックの五味常明先生に、特に靴の蒸れとにおいの関係について聞きました。

汗や皮脂を栄養にする雑菌が悪臭成分を生む。身体の中から出る「疲労臭」も

ビジネス靴の中は換気が悪く、動くたびに摩擦が起こることもあり、当然ながら温度は上がります。もちろん、汗もたくさんかくので、湿度も高まります。

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これだけ蒸し暑いと、気になるのはにおいですね。人間にとっては不快でも、足に住んでいる雑菌(足は皮膚につく「常在菌」の数も種類も特に多い!)は、高温多湿を好みます。温度35~42℃で湿度は高いほど繁殖しやすくなるので、靴の中は雑菌にとって最高の環境です。雑菌は快適な環境で汗や皮脂など、体から出る栄養を食べ、悪臭成分を生み出します。「チーズ」や「納豆」のにおいに例えられる「イソ吉草酸」は、その代表です。

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また、ふつうは汗自体に悪臭はないのですが、疲れてくると、身体の内部から出たアンモニアが溶け出す場合があります。こうなると汗だけでも嫌なにおいが発します。
1日歩いてむくんだ足などからも、この「疲労臭」が発生します。足の嫌なにおいは、とても複雑なのです。

足が臭い人はやさしい人!?

暑さのためにかく汗を、温熱性発汗といいます。もうひとつ、やっかいなのが精神性発汗です。「手に汗を握る」という言葉がありますが、緊張や不安による発汗は足でもよく起こります。手のひらや足の裏は、体の中でも特に汗腺が多い場所なのです。

いろいろ気にかけるから、緊張や不安が高まります。汗をかきたくない、臭くなりたくない、と思うほど、余計に汗をかいてしまいます。予期不安といいますが、精神性発汗はまじめで、周りに気を遣うやさしい人に多いですね。
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汗をかいてもよいのです。自分はいい性格なんだと考えて、気にかけすぎないようにしましょう。汗の量も減ってくるはずです。

足にあった靴を2足以上用意しよう

まずは、足にあった靴をはくこと。きつくても、ゆるくてもいけません。きつい靴は、足と密着するので換気が悪くなります。余裕がある靴は歩くたびに入り口から空気が入れ替わる「ポンピング作用」が期待できます。空気がこもるのを緩和できるのです。
ただし、ゆるすぎる靴は、バランスがとれないので足に力が入り、汗をかきやすくなります。女性のハイヒールも、そういう意味ではよくありません。

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ビジネス靴は入り口が狭いので換気しづらいのですが、天然革の素材は表面で呼吸をします。中の湿気を抑えられる可能性は高いでしょう。防水性の高いスニーカーなどは、密閉性が高い分、換気が悪く、温度湿度ともに高くなる傾向があります。

また、洋服や下着は毎日着替えるのが当たり前でも、靴ははきやすいものを、何日も続けて履いてしまいがち。夜の間玄関に置いただけでは、靴の中の繊維の水分が飛ばず、菌やにおいが残っている可能性があるので、足にあった靴を2足以上用意しておきましょう。。
靴を履いている間の対策は難しいので、脱いでいる間の湿気やにおい対策を積極的に取り入れるとよいですね。
職場で靴を脱ぐときには、短時間で湿気を吸収してくれる除湿剤などを活用するのも手です。じっとりした靴に足を入れるのは気持ち悪いものです。

においやすい靴なら、昔からある「10円玉を入れる」は有効な方法ですね。金属イオンが悪臭成分を中和し、菌の繁殖を抑える効果もあります。3枚くらい入れて、コインの表面が黒ずんできたら交換しましょう。
足が臭くなってしまったら、強めのシャワーで洗ってください。石けんをつけたり、ゴシゴシこすらなくても大丈夫。皮膚の表面についた菌を水に溶かして、いきおいよく流すイメージです。

五味先生プロフィール

医学博士・五味常明(ごみ・つねあき)
gomi21949年、長野県生まれ。一ツ橋大学商学部、昭和大学医学部卒業。
昭和大学形成外科等で形成外科学、および多摩病院精神科等で精神医学を専攻。
患者の心のケアを基本にしながら外科的手法を組み合わせる「心療外科」を新しい医学分野として提唱。ワキガ・体臭・多汗治療の現場で実践。
わきがの治療法として、患者が手術結果を確認できる「直視下剥離法(五味法)」を確立。
TVや雑誌でも活躍中。99年からは、ケアマネージャー(介護支援専門員)として、デイケア事業や、高齢者介護の現場でのニオイのケアにも取り組む。