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ビジネス靴の「蒸れ」を16時間追跡。湿度は驚きの99.49%まで上昇!


猛暑の夏、足の「蒸れ」に苦しむ方は多いでしょう。特に男性の革靴は、湿気がたまりやすいつくりで、においも気になります。 空気チャンネルは、超小型の高性能センサーを利用して、独自に靴の中の「温度」と「湿度」を計測! 実際にビジネス靴で1日過ごし、10秒ごとのデータを記録すると、想像以上に過酷な「靴の中の空気」が明らかになりました。

ビジネス靴の中は湿度90%の世界

実験は8月6日、東京の最高気温は35.9℃という猛暑日に実施しました。朝8時過ぎに家を出て、徒歩と電車で約1時間の通勤。午前中は冷房の効いたカフェで打合せし、午後はオフィスでデスクワーク。およそ3時間半は、靴を脱いで過ごしました。夜は靴が脱げないテーブル席の宴席に参加し、帰路につく24時までの靴の中を計測しています。

下のグラフは、8時~24時の16時間、靴の中の湿度と温度を記録したグラフです(※1)。1日のうち大部分の時間(およそ8割)は、靴の中の湿度が90%を超えています。

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湿度が上昇するときは、急角度のカーブを描いて一気に上がっています。朝、靴をはいて家を出てから33分後には、湿度90%を超えました。その後、涼しい部屋に入ってもゆるやかに上昇を続け、靴をはいている間は湿度95%前後をキープ。最高湿度は99.49%に達しました!湿度が急激に下がっているのは、13時半~17時過ぎまでオフィスで靴を脱いていたためです。

※1 機器操作の関係で記録が途切れた数分間は、直前のデータを引き継ぐ

こちらで実験しました!「マルチ温湿度ロガー MSHTDL」

「マルチ温湿度ロガー MSHTDL」は、最大16本の温湿度センサーからのデータを記録可能。気象観測や医薬試験、自動車製造試験などに使われる本格的な機器です。
今回は、温度と湿度を測定できる直径約1cmの超小型センサーを、ビジネス靴の内側と外側の2カ所に設置(つま先部分)。10秒間隔で、温度と湿度を計測しました。「空気チャンネル」の男性ライターがビジネス靴をはき、いつもどおりに1日仕事をして、どれだけ変化があるのかを実験しています。
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靴の中は室内でも30℃以上。お風呂場より蒸し暑い!

一方、温度はというと、今回の実験では靴の中の最高温度は37.02℃でした。炎天下を歩くと焼けるような足の熱さを感じるものの、40℃を越えることはありません。シュウマイくらい蒸せるのではないかと予想していましたが、さすがに無理だったようです。

室内にいると、靴の中は外気より多いときで約3℃ほど、温度が高くなりました。靴をはいている限り、30℃を下回ることはほとんどありませんでした。

湿度90%、気温30℃以上の過酷な環境! 同じような場所が他にないか? と、あちこち調べてみました。「お風呂」が思い当たりますが、換気のよい銭湯の大浴場では、湿度90%を越えません。都内某所、換気がよくない別の施設の大浴場で計測したところ、最高湿度は98.02%、最高温度は33.97℃となり、靴の中の環境に近づきました。

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※写真はイメージ

換気の悪いお風呂のような環境に、一日中足を入れているなんて・・・・・・。考えるだけでも不快ですが、それが現実なのです。

オフィスでは靴を履き替えて、湿気対策を!

下の図は、オフィスの中で過ごした5時間を切り出したグラフです。グラフの左端からおよそ3時間半、冷房の効いた部屋で靴を脱いで過ごしました(センサーは靴の中)。その後、再度靴をはいて1時間半、オフィスで過ごした湿度・温度を記録しています。

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赤い矢印をご覧ください。靴を脱ぐと、温度が急激に下がる一方、湿度の下降は緩やかです。湿度96%の靴を床の上に放置して、2時間経ってようやく90%を割る程度でした。
再び靴をはいてからの湿度の急上昇もご覧の通りです。30分もすれば、元のジメジメした状態に戻ってしまいます。

実験結果を受けて、エステーR&D部門 研究グループ 高岳研究員は、次のようにコメントしています。

takadake男性用のビジネス靴は履き口が狭く、空気が入れ替わりにくい環境にあります。今回の実験結果のとおり、靴をぬいでも、すぐには湿度は下がりません。湿度という点においては、女性用のパンプスよりもずっと劣悪な環境なのです。
特に、外気温が高い夏は、空気中に含まれる水分量が多くなるため、より湿気を強く感じやすくなります。せめて、オフィスでは靴を履きかえるなどして湿気をとばしましょう。くしゃくしゃと丸めた新聞紙を靴の中に入れておくと、湿気とりに効果的ですが、オフィスではちょっと恥ずかしいですよね。そんな時には靴専用の除湿剤がオススメです。

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次回は、そんな蒸し風呂状態のビジネス靴の中で足には何が起こっているかを調査します。

※上記のレポートは、特定の人物、条件による限定的な実験です。条件により靴の中の温度・湿度は変わります。