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空チャン×埼玉大学大学院・王准教授の共同企画
空気のきれいな観光スポット10選


旅先で胸いっぱいに息を吸いこんで、日常から開放される瞬間。どうせならきれいな空気を味わいたいものです。そこで空気チャンネルでは、埼玉大学大学院で環境科学を研究する王青躍准教授ご協力の下、「空気のきれいな観光スポット」を調査しました。全国各地の公式な観測データを基に、独自の集計で東日本と西日本に分け合計10カ所を選出しています。

空気のきれいな観光スポット10選

大気汚染の原因になる物質や、その指標はさまざまですが、今回は近年関心の高い「PM2.5」に着目しました。西日本と東日本に分け、それぞれ年平均濃度が低い市区町村の上位から、代表的な観光スポットをピックアップしています。

空気のきれいさを絶対的に評価するものではないので、目安のひとつとしてお楽しみください。

○東日本編

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小樽運河(北海道小樽市)

大正時代に完成した全長1140mの運河。夕暮れ時になると、石造りの倉庫群がガス灯でライトアップされ、いっそう風情を増します。古き良き時代にタイムスリップして、ロマンチックな散策を。


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浄土ヶ浜(岩手県宮古市)

江戸時代の高僧が、「極楽浄土のごとし」と賞賛し、その名が付いたとか。深い青緑の海に、白い流紋岩が天をつくように立つ独特の景観。鮮やかなコントラストを、遊覧船で海から眺めるのも一興です。


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日光(栃木県日光市)

世界文化遺産の日光東照宮、輪王寺、二荒山神社をはじめ、貴重な文化財が密集する日光エリア。杉並木の参道を歩けば、凛とした空気に背筋が伸びるようです。自然も豊かで、中でも華厳の滝(写真)は、落差97mの大瀑布。日本三名瀑のひとつです。


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高尾山(東京都八王子市)

都心からおよそ1時間の好立地にして、PM2.5の値が非常に低かった八王子市。高尾山は、豊かな緑とおいしい空気を手軽に味わえる人気スポットです。40分で上れる「山ガール」デビューに最高のハイキングコースも。


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福島宿(長野県木曽町)

「天下の四大関所」に数えられた福島関所があった中山道の要所。漆喰壁の土蔵や鄙びた古民家に、宿場町の賑わいがしのばれます。町内の開田高原では、貴重な「木曽馬」にも出会えます。高原のさわやかな空気と、日本文化に触れる旅を。


○西日本編

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北近畿グリーンエリア

西日本で、PM2.5の観測値が低い地域を調べると、近畿地方北部の市町村が多く上位に。そこで、空気チャンネルは、特に優秀だった京都府の舞鶴市、宮津市、京丹後市、南丹市、兵庫県の豊岡市を「北近畿グリーンエリア」と名付けました!
写真の天橋立(宮津市)をはじめ、赤レンガの倉庫群(舞鶴市)、かやぶきの里(南丹市)、久美浜海岸(京丹後市)、城崎温泉(豊岡市)など、観光スポットの宝庫でもあります。


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精華町(京都府精華町)

京都府南西の小さな町で、学研都市としてまちづくりに取り組んでいます。「けいはんなプラザ」には、ギネス登録されたという巨大な文字盤の日時計が。夜になると、北極星に向かって先端からレーザー光線が放たれます。ホールではコンサート・映画などのイベントも開催し、ホテル機能もあり。http://www.keihanna-plaza.co.jp/


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琵琶湖北岸(高島市、長浜市)

北近畿グリーンエリアにほど近い高島市と、そのお隣の長浜市。写真は豊臣秀吉が出世の足がかりとしたことで有名な長浜(長浜城の復元天守)です。ご覧の通り、広大な琵琶湖を望む風光明媚なエリアで、風を切ってドライブなどいかがでしょう?


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宍道湖(島根県松江市)

この美しい夕日、いかがでしょう。鏡のような湖が、オレンジから夜の濃紺に移ろう様を、いつまでも眺めていたい! 最低1泊での旅行をおすすめします。


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仁淀川、吉野川(高知県いの町)

いの町を流れる仁淀川と吉野川は、いずれも国交省が「水質が最も良好な河川」としています(「平成25年全国一級河川の水質現況」より)。空気も水も、本当にきれいなエリアなのです。写真は、毎年ゴールデンウィークに開催される「仁淀川紙のこいのぼり」(2015年は5/3~5)。名産の不織布の鯉のぼりが、ゆうゆうと清流を泳ぎます。




※掲載順は順位を示すものではありません
※掲載地域は、国立環境研究所「環境展望台」で公開されるデータ(最新2012年度)に基づいて選出しました。
http://tenbou.nies.go.jp/
※地域によって観測地点の数にばらつきがあり、またPM2.5以外にも大気汚染の指標があります。目安のひとつとしてご理解ください

PM2.5とは?(王先生のコメント)

「PM2.5」は、2.5μm(マイクロメートル。1000分の1mm)より小さい大気中の粒子を、総称した呼び名です。人為的に発生するのが、工場の排煙や自動車排気微粒子、粉じんなど。また、海からの海塩粒子、火山の噴煙、黄砂、花粉、雲や霧など、自然に由来するものも含め、非常に多くの種類があります。

工場や交通量の多い幹線道路など、人為的発生源から離れる地域は、PM2.5の濃度が相対的に低くなります。PM2.5を見れば空気の質がわかり、さまざまな自然環境で、きれいな空気の味わえることがわかります。今回も、海沿い、山の中、湖など、多彩な観光スポットが選ばれていますね。

ただ、季節によっては、国境を超えて飛来するPM2.5に影響を受けることもあります。大気汚染の状況は日によって変わるので、気になる方は、リアルタイムでデータを確認できる「そらまめくん」(http://soramame.taiki.go.jp/)を利用してください。

知っておきたい! 道路とクルマの中の空気

せっかく空気のきれいなスポットに出かけるなら、行くまでの道のりの空気も知っておきたいところ。クルマの旅行では、道路と車内の空気が要注意です。

下記は、道路の周辺でNO2(窒素酸化物のひとつ)を計測したデータ。場所によっては、基準値を大きく上回っているのがわかります。
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目に見えませんが、道路の空気はとても汚れています。クルマの中は、完全に密閉された空間ではなく、ドアや窓を閉めていても、排ガスが流れ込んできます。空気清浄機で対策するか、濃度を低くする空気浄化剤の活用がおすすめです。

王青躍先生プロフィール

11埼玉大学大学院 准教授。工学博士。環境科学研究者。都市大気汚染計測、対策技術、再生可能なエネルギー開発などを行う。特に、近年、都市部花粉とそのアレルゲン物質の挙動、PM2.5などの大気汚染による花粉症への増悪、花粉症や大気汚染対策について、NHK総合テレビの「おはよう日本」をはじめ、四十数件のテレビ番組等に出演。ほか、新聞・雑誌でも研究結果が数多く取り上げられている。